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ヒナスミレのみち
   
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 ヒナスミレ ---- なんとも可愛い響きをもつこのすみれは、多くのすみれ愛好家に好かれるすみれの一つです。たとえ一輪、二輪であってもこのすみれに出会うと、すみれ愛好家でなくとも思わず足をとめさせる可愛さがあり、小さいながらも存在感のあるすみれです。
ほんのりピンクに染まった可愛いヒナスミレを前にすると、このすみれに「
ヒナ」 と冠した先人の大変やさしいまなざしを感じます。私も好きなすみれの一つです。

  もう一度この場所に来てみよう・・・  そう思いながら長年訪れることができず、ずっと気になっているすみれの自生地がいくつかあります。
そんな一つにヒナスミレが多く見られる山径があります。信州のこの山径を訪れたのは数年前。道の入り口にアカネスミレが揺れているのを見て、誘われるまま踏み込みましたが、あまり人が利用していないような荒れた印象をもちました。
道の右斜面にヒナスミレが現れ、一列に並んで私を迎えてくれました。
この道を歩いてタチツボ、アカネ、マルバ、アケボノスミレを見ますが量的には少なく、見られるほとんどのすみれがヒナスミレです。そして その半分以上がフイリヒナスミレ。濃淡がはっきりとしていて観葉植物を思わせるようなきれいな斑で、これまで見たフイリヒナスミレのなかでも最も鮮明に斑が浮びあがっています。開花株を探しましたが残念ながらその時にはフイリヒナスミレの花は数輪しか見ることができませんでした。
フイリヒナスミレの写真を撮るならこの場所で、そう思いながらその場所を去って以来数年たってしまいました。

 ようやく今春「ヒナスミレのみち」への再訪です。暖冬からそのまま春を迎え、私の住む東京では3月中旬には桜の花が咲き始めました。近郊のすみれの自生地も例年に比べて2週間も早く咲き始めています。
写真を撮るため最高の開花期を予想して、例年より2週間早く見込んで出かけましたが、標高1000m位の信州のこの地のヒナスミレの開花はさらに早かったようです。それでも以前来た時にくらべれば開花株も多く、カメラを向けることができました。
残念ながらフイリヒナスミレの良い写真は今年も撮れず、またまた来年以降の課題となってしまいました。

「ヒナスミレのみち」は以前は気にならなかったススキが多く見られ、いっそう荒れた感じがします。ススキに埋もれる前になんとか良いフイリヒナスミレの写真を撮りたいものです。
帰りに近くのイブキスミレが多く見られる自生地を訪ねてみましたが既に種子ができ始め、つくづく今年の春の訪れは早かったのだと実感しました。


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